2008年03月28日|産地レポート(厦門)
現地レポート2008年 福建省晋江地区 青首大根
普段は全体的な生育状況についてお伝えしておりますが、今回の現地レポートでは、環境による生育への影響についてお伝えさせていただきたいと思います。
気温が低くなる11月10日以降の播種のものに地温を保つ目的としてビニールマルチを使用して栽培を行っています。こちらの地区では一般的に、おおよそ2〜3日の頻度で20分間の潅水を行っていますが、現場のスタッフからビニールマルチを使用した場合には、畦中央までに水分が染み込まないとの意見がでました。
今迄の見識では、畦をマルチで覆っても内部には十分な水分を供給することが出来ると考えておりましたたが、1.根の形(短いも含む)、2.軽度の硼素欠乏、3.生育の停滞について水分が不足しているために起こっているか、こちらの可能性について調査を行うことにしました。
そのため、現在圃場では試験としまして、マルチの有無によって畦中央の湿度と温度にどのような変化が見られるか機器を使用して測定を行っています。
現在までの結果からビニールマルチを使用したところでは、使用しない場所のところと比べ大根の生育速度が速く、根の形も下方まで長く太い傾向が見られています。左写真は、左2本がマルチを使用していないもの、右4本がマルチを使用したものとなっています。しかし、上記のような現象がマルチ使用で水分が不足して発生している場合には、使用方法について変更する必要があります。
今期の長期的な測定結果を待ってビニールマルチの使用方法について現場スタッフと確認を行うようにいたしました。